ReafCreation かわら版 No.8

 

 「ReafCreation」は、不動産(Real Estate)・建築(Architect)・金融(Financial)にデザイン(Design)を加えた新たな視点で不動産を創造(Creation)する会社として、不動産や空家に関するニュースの中から皆様に役立つ情報をお届けいたします。


どうなる?2022年の不動産市況~

~商業地の苦戦は続く~

2022年3月22日に発表された公示地価は、全用途の全国平均・住宅地・商業地のいずれも2年ぶりに0.6%上昇しました。変動率のマイナス幅も縮小傾向にあり、全国的に回復傾向に入ったとみられます。

ただし、観光地や繁華街のある商業地は、上昇幅が少なく、横ばいとなっている地域も少なくありません。インバウンドをはじめ国内外の客足がコロナ以前に戻るにはまだ時間がかかると予想されます。

調査に携わった県不動産鑑定士協会の尾崎潤副会長は「新型コロナの影響は限定的だが、特に神戸市中央区の商業地で飲食店やホテルなどに影響が出ている」と分析されました。

住宅地は都心部の人気エリア中心に堅調

日本経済新聞によると、大阪府の住宅地は0.1%の上昇となり、前年の0.5%下落から改善されました。

府内の上昇率上位3地点は大阪市中心部に近く、タワーマンション需要が根強い天王寺・中央・西区に位置します。一方、市外の上昇も目立ち、堺市は0.3%下落から1.2%の上昇に転じました。

兵庫県では住宅地の上昇率トップ5を神戸市灘区が独占しました。JR、阪神、阪急の各鉄道駅が隣接し、良好なアクセスが支持を集める結果となりました。不動産鑑定士の尾崎潤氏は「居住環境の良さ、三宮エリアに比べ割安感が評価されている」と分析。

21年春にはJR摩耶駅前にスーパーマーケットと病院を併設した複合施設が開業し、小学校も新設されるなど、人口増加をうけて環境整備が進んでいます。

(参照)日本経済新聞3月22日朝刊記事より

ロシアのウクライナ侵攻が与える建築業界への影響は?

昨年からのウッドショックとロシアによるウクライナ侵攻の余波で、建築工事費の上昇が続いています。

住宅設備機器などの納期遅れ、4月からの価格改定が深刻です。ロシア産木材の輸入禁止により木材価格は過去最高の水準になっています。木材だけではなく、鉄骨、アルミサッシなど住宅に使われるほぼ全ての材料が上昇しています。急激な円安や原材料高で今後の住宅価格は5%~10%程度の上昇が見込まれ下がる気配は見えません。今後の不動産マーケットにも影響が及び始めています。


 所有者不明土地の解消に向けて、

不動産に関するルールが大きく変わります!


所有者不明土地、九州よりも広く国土の22%?

所有者不明土地とは、相続等の際に土地の所有者について登記が行われないなどの理由で、不動産登記簿を確認しても所有者が分からない、または所有者は分かっていてもその所在が不明で所有者に連絡がつかない土地のことです。

このような土地が日本各地で増加しており、その面積を合わせると、九州よりも広く、国土の約22%(平成29年度国土交通省調べ)にも及んでいます。今後、所有者不明土地は、さらに増えていくと予想されており、各地で社会問題になっています。

所有者不明土地が生じる主な原因は、

・土地の相続の際に登記の名義変更が行われないこと

・所有者が転居したときに住所変更の登記が行われないこと

などがあげられます。例えば、長期間、相続登記をしないまま放置しておくことにより、 土地の相続に関係する者が増えていき、所有者を特定したり、土地を処分したりすることが 極めて困難になってしまいます。

そこで、不動産登記の制度が見直され、その発生を防ぐため、相続登記の申請が令和6年4月から義務化されることになりました。また、住所等の変更登記の申請は令和8年4月までに義務化されることとなりました。なお、現在、相続登記や住所等の変更登記がされずに放置されている土地も義務化の対象になりますので、注意が必要です。


相続土地帰属制度

~管理できない土地は国に返す?~ 令和5年4月27日施行

不動産は所有者の管理責任がありますが、相続したものの維持管理の負担が重く管理が出来ない場合、国庫に帰属できる制度が令和54月から施行されます。しかし以下の問題を解決した更地にする必要があります。

①建物、工作物、車両等がある土地

②土壌汚染や埋設物がある土地

③危険な崖がある土地

④境界が明らかでない土地

⑤担保権などの権利が設定されている土地

⑥通路など他人による使用が予定される土地

 

基本的には、相続や遺贈によって土地の所有権を取得した相続人であれば、どなたでも申請できます(売買等によって土地を取得した方や法人については対象外)。

土地が共有地である場合には、共有者全員で申請する必要があります。そして、国に引き取ってもらうためには、法務大臣(窓口は法務局)の承認を得る必要があり、申請時に審査手数料を納付や、要件を満たし国に土地を引き取ってもらうことが認められた場合は、負担金(10年分の土地管理費相当額)の納付が必要です。

具体的な金額や算定方法については、今後、政令で決められます。  「政府広報オンライン」から一部抜粋

さくらFM78.8MHzにて生放送出演しています!

毎月第二木曜日の20:30から放送される「神井花音のさくらSounds」にて「街のお悩み110番」のコーナーを担当しています!

不動産だけではなく、地域のコミュニティーの大切さなどについてお話をしています。

さくらFM78.8MHzはホームページから視聴できますのでお時間が合えば聞いてみてくださいね。

ウイズコロナ時代を見据えた

不動産DX化の取り組み

知ってますか? ~ホームステージング~

今回コロナ禍で働き方が変わり、都市部で生活しなくても郊外で仕事が出来るので自宅を売却し実家のある他府県へ移住をされた方のマンションを取得させていただきました。

これまで、利便性や立地の良さで住まいを選ぶ「スペックファースト」が重要視されてきましたが、環境や生活の質を向上させる「生活ファースト」へのニーズがこの1年でより一層増えてきているように感じます。

こちらの物件は当社でリノベーション工事を行い、賃貸し収益物件として保有しています。今回はその際に行ったホームステージングについてご紹介します。

欧米では、家を売る時にお金をかけて「ホームステージング」を行うのが一般的。ホームステージングとは、家具、照明、小物やグリーンで室内を装飾することで、物件の良い印象を高め、高値売却や早期売却をサポートするサービスです。

日本では、まだ認知度が低いサービスですが、最近、注目が集まっています。新型コロナウイルス感染症の感染防止対策の一環として、オンライン内覧や動画撮影等で物件案内などを取り組む不動産業者が増えてきましたが、このホームステージングはCGで家具を配置し、その部屋で生活するイメージをよりダイレクトに伝える手段であると考えられます。

その結果、当社で賃貸募集をする際にCGでのホームステージングを行ったお部屋はイメージも良く通常よりも早くお客様の案内が入りスムーズに契約に至りました。

家具はすべでCGで表現しています

スタッフのつぶやき③

こんにちは!スタッフ小川です。先日、国の重要伝統的建物建造物群保護地区のある、兵庫県たつの市に行ってまいりました!

たつの市といえば「そうめん、やっぱり揖保乃糸」の由来でもある揖保川があることで有名ですよね。 たつの市の重伝建地区は、江戸時代から昭和戦前期までに建てられた伝統建築物が今なお残されており、白壁や町家造りの建物が多く残る町並みで、「播磨の小京都」とも呼ばれています。

明治時代の屋敷を活かして改装された古民家カフェ。

当時の面影を残す店内にはゆったりと座れるソファが並びます。

現代では貴重な、「手延べガラス」にも出会うことができました。

実は以前、国土交通省による「持続可能な地方創生に関する不動産証券化」という勉強会に参加させてただいたのですが偶然にもたつの市が再生事業の一例として紹介されていました。

城下町の歴史的な街並みを残すまちづくり事業の一環として、現存する古民家を店舗併設の宿泊施設等に再生する事業などの取り組みがなされています。

老朽化した建物でも適切に劣化部分を修復することにより、価値のあるものへよみがえらせるこの取り組みはSDGsの「11住み続けられるまちづくり」、「12つくる責任使う責任」に通ずるところがあると感じました。


【街の不動産屋さんのひとり言】⑧

~エフェクチュエーション~ なんの事?

おかげさまで設立12年目を迎えることができました。皆さま本当にありがとうございます。

そんな中、ロシアによるウクライナへの侵攻の惨状を見ると心が痛みます。一刻も早い停戦と平和を望みます。

この先行きが不透明で、将来の予測が困難な「VUCA(ブーカ)」の中で私たちはイノベーティブな進化を起こさなければなりません。

経営学の新たな潮流として注目を集めているのが「エフェクチュエーション(Effectuation)」です。エフェクチュエーションとは、インド人経営学者サラス・サラスバシー氏が、著書エフェクチュエーション:市場創造の実効理論のなかで提唱した理論で、優れた起業家に共通する意思決定プロセスや思考(考え方)を発見・体系化した市場創造の実行理論です。

私は、関西学院大学大学院経営戦略研究科の講義で吉田満梨先生から学び、「5つの行動原則」で自身をさらに成長させようとしています。

 

5つの行動原則 (エフェクチュエーション)

「手中の鳥」の原則  目的に導かれるのではなく、徹底して手元にある手段の有効性を考える

「レモネード」の原則 予期せぬ事態を避けるのではなくむしろ偶然をテコとして活用すること

「許容可能な損失」の原則 期待利益の最大化ではなく、どこまでが損失の許容範囲内かを考える

「クレイジーキルト」の原則 コミットする意思を持つ全ての関与者と交渉し、パートナーシップを築く

 

「飛行機のパイロット」の原則 予測ではなくコントロール可能な活動に集中し望ましい成果を帰結させる

 

エフェクチュエーションについては書面では限りがある為に詳しくお伝え出来ませんが、未来は不確定なものだからこそ、可能な限りの結果をデザインしていく。 自ら影響を与えて変えていこうとする意識をもって仕事に取り組んでいきたいと思います。

最後に、大学院に通う時間を確保するため、仕事面ではスタッフ、家族の協力と大学院で出会った多くの仲間、そして大学院へお誘いいただいた故佐竹隆幸先生に、無事に卒業できた報告と感謝の念をここで述べたいと思います。「多くの学びと、出会いに感謝し社会に貢献していきます。ありがとうございました。」 (森下政人)


今年のテーマは『イノベーションを興す?』

①小規模不動産特定共同事業の研究

 

自社で取り組む空家問題に、国土交通省の推進する地方創生と不動産DX化の手法として未来を見据えたビジネスモデルを創り出します

③不動産業者の責任 住宅ローン返済の相談窓口を開設

昨年から住宅ローンに困った方への相談窓口として、全国の仲間と正しい不動産業界を目指して活動を開始しました



持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

当社は神戸の街に根ざした地域密着企業として、11「住み続けられるまちづくり」12「つくる責任つかう責任」に寄与するため、空地・空家の管理・住宅開発、不動産を通じたコミュニティ形成、地域活性化を目標とした取り組みを行っています。


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